報道とTwitter~人となりを探るために~
8月10日、元衆院議員の浜田幸一氏が背任容疑で逮捕されました。
それを報じる各局情報番組ではハマコー氏の人となりを知るために彼のTwitterでの書き込みを取り上げていたのが印象的でした。
報道では浜田氏がTwitterを利用したためネット上で話題となっていたと紹介する一方で、今年8月7日の「明後日くらいにツイッターやめるかな」(http://twitter.com/555hamako/status/20288556146)という書き込みを「意味深なコメント」として紹介していました。また、8月7日逮捕前最後の書き込み「熱帯夜、熱帯魚、熱帯雨林、渡り廊下走り隊」(http://twitter.com/555hamako/status/20555041767)については、スタジオのコメンテーターが「どういう意味なんでしょう」「ちょっと意味不明ですね」などとコメントしていました。
このコメンテーターのコメントが真面目なものだったのか冗談だったのかはわかりませんが、この報道は非常に興味深いです。なぜなら、報道機関が注目人物の人となりを探るためにTwitterに注目し始めたことを意味しているからです。
従来はある人物の人柄を探るために、職場や近所の人たちからのコメント・評価、学生の頃に書かれた文集、(当該人物が書いたものであると特定されれば)ブログ記事などが使われていました。
これに比してTwitterの特性を考えてみます。
・個人的な内容の書き込みが多い
注目人物の仕事ぶりなど公の立場での様子ではなく、本人のプライベートでの様子や感情を表す書き込みが含まれている可能性が高いと思われます。
・本人の言葉で語られている
インタビューで得られた周囲の人物の言葉ではなく、その人自身の言葉で数多くの書き込みがされています。その意味では学生の頃の文集も、自身の言葉で語られているために人となりを探るために注目されていたのだと納得できます。
・書き込みが比較的新しい
ほとんどのユーザーはここ数年の内に利用し始めました。その人の最近の動向を知ることができます。また、学生の頃に書かれた文集よりも新しく書かれた文章ということでより現在のものに近い考え方や価値観が表れていると考えられます。
・本人特定しやすい
ユーザーの中には自分の本名や顔写真、あるいは関係者には分かる程度の個人情報を公開している人が少なからずいます。そのため、匿名で作成されることの多いブログよりもTwitterアカウントが注目人物のものであると特定しやすくなっています。同時に本人のものであると紹介してもその特定の信憑性が担保しやすいと思われます。
以上のことを考えると、今後、注目人物の人となりを知るためにTwitterなどがますます注目されていくだろうと考えられます。
今回は事件の容疑者の例を最初に取り上げましたが、このことは事件の被害者の場合も同様です。つまり、今後は被害者の人となりや事件直前の様子などを探るためにTwitterでの書き込みが使われる可能性も十分あるということです。
こうした報道の是非は別として、私たちはTwitterなどを利用することで良くも悪くも人柄を判断・評価される機会を増やしているということを忘れるべきではないでしょう。
(一橋大学2年 山田学)






