生田 - 孫さんを拝見していると、本当に天才肌の方だと思うのですよ。 天才は何によって磨かれたものなのか、お聞かせ願えますか?

孫 - 最初に自分の発想法を鍛えたという意味では、20歳のときに1日1つの発明を1年間続けた、というのがあります。

生田 - ほう? 
 1日1つとは途方もないチャレンジではないですか?  きっかけは、なんですか?

孫 - 16歳のときにアメリカに留学しました。
 親の仕送りがあったのですが、滞在も2年に近づくし、 いつまでも仕送りに頼るのは申し訳ないないというのでアルバイトでもしようかと考えました。 しかし、アメリカの大学って、入学してからもかなり本気で勉強しないと落第させられる。 僕は勉強をするためにアメリカまで渡ったわけですから、起きている時間の99%は勉強に使いたかった。
 残りの1%くらい、つまり1日5分で生活費を稼ごうと心に決めたのです。

生田 - それで発明ですか?

孫 - ええ、「1日5分だけ仕事をして、月に100万円の稼ぎになるものはないか?」と友だちに聞いて回っては、 「おまえは馬鹿だ」と笑われたのですが、僕はほんとうに1日5分で100万円稼ぎたいと思っていました。
そこで「これはもう発明しかない」と(笑)。

 それで目覚まし時計を1日5分間だけセットして、1年間やって250ほど特許を出せるレベルのものを発明したのですね。
 そのなかで最終的に1つに絞ったものが、後にシャープに特許をライセンス提供して電子辞書になりました。

 それともう1つ、コンピューターゲームのプロジェクトをやって、両方で約3億円稼ぎました。

 

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